Friday, March 13, 2020

1. Medical Herb 薬草



メディカルハーブとは、わたしにとって
「薬効」という形で現れた”植物の髄” のひとつの働きである。


❦ 


VW:万里さんにとって精油とメディカルハーブの区別みたいなものはなに? 

万里:メディカルハーブもアロマ(精油)も、植物の成分を使って私たちの健康や美容やいろいろに役立たせてもらうものだけど、一番の特徴は、アロマもメディカルハーブのカテゴリーに含まれるということと、アロマは「芳香」が際立つ分、そこでの役割も大きいということ。
どちらも薬用植物の成分とスピリットが抽出されたものだけど、
メディカルハーブとアロマとは、まずはその成分を取り出す手段が違うのよね。アロマはビジネスになると、量産するために大きな蒸留器で蒸留したり、それなりに大規模な設備も必要で。一般的には、私たちは自分たちで蒸留はせず、精油を購入する、という形で取り入れることになる。でもメディカルハーブはもっと身近かもしれない。
わたし達も家にいながら、彼らを溶かせるの。

VW:溶かせる?

万里:精油は、蒸留して得るのよね
アロマの精油って、機械で水蒸気蒸留とかね、溶剤っていうのを使ったり、
素材をグルグルと回したりして(柑橘類などは圧搾法と言って機械でぐるぐる回して精油を取る手段を用いる)、そのエッセンスを取っているんだけど、やっぱり機械がないとできないんだよね。
家庭用の蒸留器っていうのもあるんだけど、あまり一般的じゃないでしょう?
でも、メディカルハーブはつけ込んで、自分で溶かせるの。
(ハーブを油やアルコール、水に浸出して成分を出すため)
一番皆さんにもポピュラーなのは、ハーブティーとかね。
水やお湯に浸すから「浸剤」って言うのだけど、ハーブティーも
メディカルハーブの有効成分を溶け出させて、摂取させて頂くひとつの方法。
機械がなくても、民間療法の原点っていうかね。
それでいて一番身近にハーブを扱える…個人でも。

VW:メディカルハーブの歴史の流れの中で、万里さんが一番興味のあるのは何?

万里:メディカルハーブの歴史を辿ったら、それこそ紀元前にまでさかのぼるけれど、今のメディカルハーブの形式の礎のようなものの元になったのは、民間療法じゃないかな?
個人的には、僧院医学に非常に興味があるので、
今のメディカルハーブの源泉として繋がりを見てしまうことは多くある。


*メディカルハーブの歴史は古代からあるが、ギリシャ、ローマその後アラビアに推移し、アラビア医学や錬金術と融合していき、中世には修道院、僧院医学に繋がっていく。いま民間療法の一つとして体系化されているメディカルハーブの概念は、その歴史の流れの中の一つであった、中世ヨーロッパでの僧院医学にあると言う一説も、ある


VW:じゃあ昔は、修道院が病院みたいな役割を果たしていたの?

万里:うんうん、正に、そう。

VW:じゃあ具合が悪くなると修道院行って。

万里:うん。そう。だからそのあとの時代に、学校なんかもできてきたけれど(イタリアのサレルノ医科大学など)、その前は全部僧院。
いま、わたし達が扱っているメディカルハーブの形の原点みたいな…そういう認識なの。
その時の流れできたメディカルハーブが、こうやって人のために役に立つ姿で、わたし達が一番扱いやすいのって、
やっぱり自分たちでアルコールとかオイルに溶け込ませる形で。
(浸出したり、煎じたり)
蒸留となるとね、やっぱり機械とか…特別な環境が必要になっていってしまう。
だから精油の場合、個人で蒸留という、事の始まりから関わる事ができにくく、こういう精油瓶というカタチで「購入」することになる。

個人でやっている人もいるけれど、それなりの素材の量が無いと蒸留できないのよ、たくさんは。
そういう意味でちょっと遠い世界。すごく贅沢な世界でもあるし…
身近とは言いがたい。
メディカルハーブがアロマに比べたらあまり香りの楽しみが無い代わりに、アロマは香りの存在も大きい。植物の持つキャラクターも、それぞれが持つ香りによって、判別しやすいし、扱う私たち人間にも親しみやすく、楽しさも生まれるよね。




VW:メディカルハーブは飲用?飲むの?

万里:飲むこともできる。つけることもできる。
それこそ(たとえば煎じたハーブを)お風呂なんかに入れちゃう人もいるよね、手っ取り早い方法としてね。
ただその実感は湧きにくいと思う。
(香りがアロマほど強くなくて、味もそんなに際立たないものもある、という意味で)


VW:どういう形で病気を治していくんだろうね、メディカルハーブは。

万里:一つ一つの持っているハーブのチカラが、その症状にマッチって言ったら変だけど、補い合う形で浸透していったときに(治していく)。

VW:皮膚から入っていくって感じ?

万里:そう、皮膚からも入っていくし、飲めば内蔵から、血管…だよね。
ただね、アロマもそうだけど、これに効くって(本とか説明書に)書いてあったりするじゃない?
でも、効かない時もあるよ。ほんとに。
それは症状にもよるけど、他に原因がある時。
皮膚にただ塗るだけで治まることを、病気が求めていないときは上滑り。
塗っても全然働きかけない時がある。よく生徒さんに話すんだけど、その人その人が、「気づかなければいけないことがある時」は、ハーブがまったくワークしないことがある。特に大人の場合。

時々… 症状見ていてわからない? 
見ていると「これは塗るだけじゃダメよね」って。
内面から(病気の原因が)きていることがあるでしょう? 
それは、何かの気づきのために病気が起こっている時
反対に、”自然療法に目覚めなさい”っていうサインが出ている人には、
すごく効いたりするの。
あとはこういう方法を愛している人とかね。
そういう人にはすごく作用したり。
だからこれだけが効くっていうものではないよね。 その時々に… 必要な時に。







  1. Medical Herb by Thevisionwalker

Thursday, March 12, 2020

2. 目覚めるきっかけとして



VW:万里さんの場合は、相手の霊的なものも感じられるわけじゃない?
だから、アロマはある意味、すごく(万里さんに)向いているというか、天職というかね。
相手の霊的なものも感じつつ、何が合うか合わないかってものも、感覚として感じられて、知識としてもあるというのは、強いんじゃないかなと思うんだけど。

万里:それはほんとうに、わたしも楽しい。楽しいし… 
知識的には、まだまだなんだけど、たとえば、この人にはいま精油の方がいいとかね、
この人にはいま精油は強すぎる、上滑るかな、と思ったときはメディカルハーブを
紹介したり。
あと症状によってハーブを使うのはちょっと違うかな、と感じた時は、
鍼とか他の方法とか紹介するし。
でもそんなふうに、いろいろな手段を紹介したり、使いこなせる事は楽しい。
(その人の霊体的なものをも含めて)症状を見てっていうのは…
「勘」の世界に繋がるものもあるよね。

アロマとかメディカルハーブもその中の一つ。
だけど、とても初歩的というか根源的というのかな、この地球に生きている上で、
植物を使わせてもらって癒す手段って、とてもプリミティブで当たり前だったものだから、ほんとうは効かないってことはないのよね。
そのものとしては効かないってことはなくて、子供なんか見ていると
やっぱりすごく効くの。
そう思わない?

わたしは娘に熱がでたらキャベツを被せたり。そうしてきたけれど、
ほんとうに素直に効くの。
大人になって内面から病気がきているというような理由以外のときは、
子供みたいにね、ほんとにこう、素直に効いていく。ハーブって素直に効いていく。

こういう療法(メディカルハーブや自然療法)にまだ入り切れない人には、
スプレー勧めたりするの。
アロマスプレー。
そこでつぶつぶ、水の中に入っている精油の精霊のつぶつぶを感じる所から
入った方がいいかな、と思う人には、さりげなくこう「スプレーしてみたら」みたいな
感じはあるよね。

ただ、病気を治してあげたいっていうのは変だけど、手助けまではいかないんだけど… きっかけよね。
その人が自分で目覚めて使うようになるきっかけ…でしかない。わたしの想いでは。
ここにはこれがいいという、処方してあげる人になりたいわけじゃない。
ただきっかけ、目覚めのお手伝い。あとはご勝手にっていう感じで。


VW:じゃあ みんながそれぞれ、ハーブの世界のこともちょっとこう… 
自分で作れるとか、そういう方向でいってもらえたらいいという感じ?

万里:うん。
他にもいっぱいそういう療法って、この地球上にあると思うの。
(クリスタル)で治しちゃうとか、それこそクオンタムタッチで治しちゃうとか。
いろんな方法があると思うけど、やっぱりその人のシチュエーション(状況)で、
その人に必要な時期っていうか、その時に合うものでやっていったら一番いいと思う。

療法として見ているのは、ハーブにこだわっているわけじゃないけど、

わたしはいつも「店」は開いていたい。
ここにこういうものがありますよ、っていうブース? 
ブース開きだけは常にしていたいの。
今その時だっていう人がきたら、ほんとうに手渡したいの。
あとは知らないけど。
こういうのあるのよって。


最終的には、こういう恵みに囲まれながらも、自分の「意思」「意識」で、
自分の中の細胞みたいな、粒子みたいなものをちょちょっとアジェスト(調整)したり
コントロールして、自分で治せる究極の時代が来るんだと、思う。

今は、とても夢みたいで途方もなく未来的だと思う人もいるかもしれないけれど、
でも、ある意味、とってもシンプルなことだと、思う。
私たちの中に、深淵に眠る、能力… みたいな。ね。

そんな未来の薬草の人間との関わり方は、
どのように変容しているか… わたしも楽しみ。
でも、「治してもらう」とか「治す」とかいう寄りかかった関係からは
進化している在り方に変わっているのでは、と思うよ。






2. 目覚めるきっかけとして by Thevisionwalker

Wednesday, March 11, 2020

3. まず自分を知ること



VW:万里さんのほんとうにやっていきたいことというのは、
ただただその世界(植物の世界)を突き詰めていくっていうこと?

万里:うん。今それ以外、あんまり考えていない。ただ楽しいから。今はそれだけ。
別に人助けしたいわけでもない。ただ楽しいの、植物と一緒にこうやっているのが。

VW:例えばこういう症状には、これがいいっていうのを自分で感じてハーブを合わせたりしながら、ひとつのソリューション(溶液)を作っていくっていう、
そういう事をしていきたいの?

万里:そうね、まだ今知識はそこまでいってないの。メディカルハーブに関しては。
まぁアロマもそうだけど。
そこまでの知識までにはなっていないけど、自分を含めみんながそうなればいいと
思っている。
(ハーブを自在に扱えるようになればいいと思っている)
だってほんとうに、その人に合ってもこの人には合わないとかあるから。
香りもそうで、好きじゃない香りは、いくら本にこれに効きますって書いてあっても
絶対ワークしない(効かない)から。 好きな香りじゃないとワークしないの。

意識を取り入れ、試行錯誤したり、勘を使ったり、好みに沿ったり ーーー そういうふうにして、
(今の自分)にマッチしたものを調合したり選んだりしていけるようになったら、
それは最高に楽しいし、一番効果もあるのでは、と思う。

その過程で植物に対する信頼とか、植物がこの地球に在る意味を感じ取ったり出来るのだと思う。

とにかく、その人が自分のことをわかって処方するのが一番の世界じゃない?
子供が小さいうちはやっぱりお母さんとか、家族の人が… 
一番わかって処方できる人がやってあげるのが一番いいと思う。

VW:その土地とかその国によって生えてるものが違うじゃない?
そこに生活する人に必要なものがあるのかな?

万里:あると思うよ、うん、あると思う。

身土不二(人間の身体と土地は切り離せない関係にあるということ)という考えがあるように、

地球のその場その場(国)に生えて、差し出されている植物を使うという事は、
その土地の精霊と共にある ーーー という事でもあると思う。

じゃあ違う地域の植物を使うってどういうことか。

そういう事を含め、良い悪いという事でなく、自分で自分の意思を深め、
チョイスしていく事って大事。




Tuesday, March 10, 2020

4. 精油の元になる植物を意識する



*バスソルト(海塩に精油を数滴垂らしたもの)を一緒に作りながらの会話

万里:生まれたときの目、生まれてこの世を見た時の目、で見て欲しいの。

昔の人もそうだったと思うの。まだなんにも方法っていうのを知らなかったとき、
どうやったらもっと香りが立つかなとか。
たとえば、ここに(ドライ)ベリーとかがあったら綺麗だよねって、まず思うじゃない?
あとスパイスなんかもあったらいいよね〜ってなるじゃない?
その時に入れたくなるでしょう?
ビジュアル的にも入れたくなって、感覚的にもいいんじゃないかなぁと思うじゃない。

結局それがスパイスとして、香りに深みも出るわけ。
それだけをゴロンと入れても、香りが立たないから潰す。ちょっと潰してあげる事で、
香りって立っていく。
そういうのってやっぱり、「かなぁ」と思ってやる事で、ほんとうに自分で、
そう思える。
「そうやってください」っていうんじゃなくて「そう思わない?」というとこよね。
…そういう気づき。

これも(ローズマリーの葉を手に取って)このままじゃ あまり匂わない。
パチンと割ってあげる事で、中に生きていた精油がほとばしってくる。
そういう想像ね。
「割ると匂い立ちますよ」で相手に考えさせる余地なく終わり…じゃなく、どこに香りがあると思う?って。
こういうプラント(植物)のどこにあると思う?
どうやったらそういう袋って割れると思う?っていうところよね。

「こうしてください、ああしてください。」じゃなくて、「どう思う?」ってところが
大事だと思う。

VW:プラントって不思議な形だったり、すごい精妙だったりするもんね。

万里:うん、そう。
ほんとにいっこいっこ違うしね。
そこを自分で感じて引き出していくという、そういう感性ってすごく大事だと思う。
そういうのシェアしたいよね。
みんなと一緒にシェアしたい。

バスソルトはどうやって作るんですか?
はいこうやって、っていうんじゃなくて、こうやったら綺麗じゃない?っていう… 
誘導。
お風呂散らかるけど、いいよね? 




VW:片付ければいいんだからね。

万里:ね。ザルですくえばいいよね。(笑)
そういう散らかったりというのが得意じゃない人もいるだろうから、
売る時は袋とか(ドライハーブが浴槽で散らからないように、ソルトとハーブごと入れる、
布の袋など)つけちゃうの。
そういうのわたし、窮屈なの。商品化ってちょっと窮屈…
「いいじゃん」ってほんとは書きたいの。(笑)但し書きで。
「散らかったっていいじゃん」「詰まってもいいじゃん」ってほんとは書きたいけど。(笑)
そこが商品化の窮屈なところ、わたしには。

ちょっとだけ、ソルトの中にほんとうのプラントの姿があることで、
わたしは思い出すと思うの。
みんながこういう精油瓶を、これは「精油の物質」だという概念を飛び越えて、
ほんとうは植物という、いのちだったっていうことをね。
これだけで、大事な事を思い出すところに誘導してもらえる。

VW:ほんとだよね。お風呂に入ると手に取って見るよね。
入ってゆっくりしているから、しみじみ見たりするよね。

万里:そうなの。ほんとうはね。
ほんとは精油じゃなくてね、こういった…ローズマリーだったら、
ローズマリーを庭なり外から切ってきて、お風呂に入れるほうが、
もっと原始的なやり方じゃない?
蒸留されたものを使うんじゃなくて。
そこをわたしは絶対忘れたくないの。

いまわりと、この精油をお料理に使ったりするのが、流行ってきたりしているんだよね。(2013年現在)
ある特定のメーカーで提案していて。
ローフードなんかでも、今、そのメーカーと提携しているのかな? 
精油を使ってっていう提案が、あるの。
それはそれで楽しくていいし、忙しい人やお庭の無い人、
自然からかけ離れた都会暮らしをしている人には、いいかもしれないけど、でもわたしはそれをするんだったら、本物のハーブを使いたいの。
使いたいし、ほんとは急がしすぎない自然からかけ離れすぎていない生活をみんながするような、そんな地球になったらいいなーーーと思っているの

本当は、人の暮らしは一歩外に出れば、草木やハーブがすぐ手に取ることができ、それを採取して、料理やその他の暮らしに役立たせたり… といった、自然に関わった暮らしが、本来の在り方だと思うから。

だから精油を料理に使うんじゃなくて… 本当の、植物そのものを、
まず使う生活で在りたいなとは思う。

日本のアロマ環境協会では、もちろん精油の口内摂取は禁じられているの。精油は店頭に普通に売っているし、あるブランドに関しては、メーカーの謳い文句そのものを信じて、成分の知識などないまま口腔摂取したり、原液を肌に塗ってしまうことも多々あるのが現実。それはとても危険であると思う。知識云々も必要な時は、必要。
でもその前に、人間としての本能を、しっかり持てるようになりたいと、思う。精油のような、凝縮された成分って、どういうことなのか。
それを身体に取り入れることって、どんな風に感じるか。今までの人間の歴史、営みの中で、そういうことはあったのか。
例えばハーブそのものは、神様が、そのまま地上に与えてくれた姿だよね。精油に比べたら、成分も、凝縮された精油よりは自然に近い。そういうことを、本能的に認識できる生きもの(人間)でありたいの。そして、こういう、ほんとうの姿を忘れない生活をしたい。

精油はある意味ね、またちょっと違う役割があるからね。






Monday, March 9, 2020

5. スピリチュアリティに働きかける精油



万里:精油なんかはね、ほんとうに世界各国で採れているものだから、
ちょっとそことはまた離れた世界…
(その土地で採れるものを使う事に、意味を見い出すのとは違う世界)ある意味。
離れた世界だけど、それがね、またアロマの面白いところでもあって。
地産地消とはまた違う面白さがあるんだよね、アロマって。

フランキンセンスなんて、エチオピアとかあっちの方じゃない? 

でも、そっちのほうの香りを嗅いでどっかいけちゃったりとか… 
そういう楽しみもあるのよね、アロマって。
だからある意味、すごくスピリチュアリティに働きかける。
いろんなイメージ湧いてきたり、思い出したり…
すごく可能性と深みがある。

このブレンドだってね。組み合わせによってね。
(アルコールに数種の精油をブレンドした、万里さんの手作り香水を指して)

VW:ほんとだね。驚いちゃうね。同じような組み合わせでも、
こんなに香りのイメージが変わってしまうんだね。

万里:そう。無限の。
だからアロマに関しては世界各国のものを使わせていただきながら、
いろいろ可能性を開いていく楽しみっていうかね。
今の時代ってスピリチュアリティがどんどん開いていって進化しているから、
アロマってそういう意味ですごくいいと思う。
香りっていうね、誰でも嗅げて感じられるものだから、
深く考えないで誘導してもらえたりする。
ある意味とっても手軽でありながら神聖な世界。

VW:たとえばどういう感じでっていうのはある? アロマを使った時、
どういう感じで誘導してもらうとか。

万里:うん。それはやっぱり一番手軽なのはスプレーでね。ミスト。

VW:そうすると映像がみえるとか…そういうこともあるの? 
なんだろうね、アロマで誘導されるっていうのはどういう感覚なんだろう?

万里:どうだろうね、なんか自分への旅っていう感じ。
たとえば、ブレンドされている精油の中のひとつが、古代の記憶に通じてしまうような
感覚だったり、そこにすごく大事なDNA的なメッセージがあるように感じるの。
言葉で理解しなくても、無意識下で多分何かが開いたり、思い出したりしているはず。

VW:アロマを習いたい人っていうのは、どういう理由でくるの?

万里:そうね、現実的な理由もあるし。近頃の人だと、歯医者さんやっていて、
固くなっている患者さんを解きほぐして治療したいとか。
あとお子さんに自然なもので生活を調えてあげたいっていう人もいたよね。

それ以外の、「気配」を感じている人たちもいる。スピリチュアリティの気配。
なにかあるんじゃないかという。

VW:おもしろいね。

万里:このジュニパー(Juniper Ridgeという会社のエッセンシャルオイルの意味)の
エッセンシャルオイルもそうだけど、ものによっては精霊が詰まっている。自然のね。
そういうものを察知している人たちって、わけもなく惹かれているんじゃないかと思うの。



精油の香りは、過去から連なる 人間と植物の結びつきの記憶を呼び覚ます。

そして、この地球は天界の投影であることを思い出させる。



Sunday, March 8, 2020

6. 精油とその作り手




*2008年、加藤万里とわたしは、Keiko Forestや仲間達と一緒に
Be Green」というグループとして、Juniper Ridgeをインタビューしました。
ジュニパーリッジも、わたし達の拠点であったバークレーから始まった会社です。
わたし達は、当時まだ走り出したばかりの彼らの想いや、ビジネスの新しい在り方に
共感し、「Be Green」のウエブサイトで、ジュニパーリッジのインタビューや商品などを
紹介していました。(ウエブサイトは現在、見ることができません)

当時からずっと彼らの仕事を見続けているわたし達にとって、最近の彼らの作品は
ほんとうにすばらしく、精霊がそのまま現れているような香りを前に、熱く想いを
語り合っています。:)(以下ジュニパーと呼ぶ)
上記写真は、2013年のもの。現在のJuniper Ridge の商品は、商品名、パッケージデザインなど変わっていますので、ウエブサイトにてご確認下さい。



万里:この精油はすごい、ほんとに。
どうしてこんな深みが出るかがわたしいつも不思議なの、ジュニパーリッジに関しては。
精油だけじゃなく、他の商品に関しても、ね。

VW:でも徐々に徐々に彼らは、到達点に近づいているって感じでしょう?
昔とはまた違うよね? 昔はもうちょっと素人の域だったよね。

万里:そうそう。 ちゃんと進化して自分たちの思う所へ行こうとしているっていうか。

VW:あれは彼ら全員が、山の中で時間を過ごしているからかもね。体験しているからね。 
知らないで作っているんじゃなくて、全員知ってて作っているじゃない?
キャンプしながらとか、働きながらね、山の中で。
だから香りとか全部わかっているんだよね。

万里:ねぇ。 何か違うでしょう?

VW:知ってて作っているって感じがする。

万里:深みっていうかね。なんていうか、感服。

VW:バラの花の蒸留をするのを、前にビデオで見て。
作業する人達が、ばーっとバラの花を採って、
袋に詰めて、だぁーっと袋を機械に入れてっていう。 
そこにあまり愛情とか感じられないのよね。ただ作業の人なのね。
バラの花びらが、いっぱいその辺に落ちていても、あまり気にしない。
ああいうの(採取の仕方)から比べると、ジュニパーは知っててやっている感がない?

万里:うん、そうかも。それもあるよね。
摘むときの意思っていうかね。そこからして…
意思と愛情っていうかね、そこが違うよね、きっとね。

摘む人たちの意思が、植物とほんとうに通じたものになっていけば、
世界が覆されるほどの、本質に近いものになる力があると思う。

VW:どうでもよかったり、解んなかったりする人にはどうでもいい事かもしれないけど、
その中に何があるかって感じたい人には、観えるんじゃない?
万里:そうかもしれない。
香りは香りでそれぞれのものがあるけれど、やっぱり薄いって思う精油ってあるの。
ブランドとか土地の環境、その年の気候の違いとか、その他、精油を混ぜたり薄めてしまったりという世知辛い事情とかーーーいろいろあるんだと思うけれど、こうハートに、魂にぐっと来ないの。
まぁこの香りよねって思うんだけど、こないんだよね。
それはなんなんだろうっていつも思ってて…
そういうことかもしれないね。
(摘むときの植物に対する意思とか、心の在りかたという次元の話になるということ)
前、プロヴァンスで野生のハーブを見つけた時、その姿の精悍さと、香りのすごさに驚いたことがある。「育てられていない」野生植物の、それ自身が持つ「生きようとする、力」だよね。

それに摘み手の敬意とか愛とかが加わったら、それは最高だと思う。

VW:そうかもね。

万里:これはぐっとくるでしょう?(ジュニパーリッジの精油)

VW:これはぐっとくる!こんなぐっとくるのもめずらしいよね。(笑)
別にこれを売ろうとしているわけでも何でも無いけど。(笑)

万里:そうそう。(笑)くるの。 生きてる。
やっぱりホンモノの生きているって感じ。

こういうのってね、嗅いで浴びるだけで、それだけでいいって感じ。
ここまでくると効能とかもうどうでもいい。そんな世界だよね。
彼らの意思はちゃんと発露されているわ。すごいわ。






*ジュニパーリッジについての想い… 加藤万里のブログ「from FOLIAGE」より

2008年7月3日(の記事です)

先日、バークレーの友人たちと結成したBE GREEN(ただ今、都合によりサイトはクローズして
います)のウエッブを紹介させて頂いたが、その中で紹介しているJuniper Ridgeという会社の商品を手にした時、南フランスのハーブと同じ、植物の生命の力強さというものを感じた。

石鹸にしてもサシェにしても他の商品に関しても、「ほんもの」の持つ強さというものが感じられる。
実際 Juniper Ridgeの商品は、ウエストコーストの自然地帯から(許可を得て)採取された植物を使用している。さらに、その製造過程をうかがって、その「力強さ」の所以を理解することができた。

インタビューにうかがって知った Juniper RidgeのオーナーHallさんの素顔は、こよなく自然を愛する人であること、そして実際に山や自然の中をハイキングすることが大好きで、ハーバリストになりたかったほどの人ーーー
こんな愛から発せられた要素が、これらの商品が生んだことを、実感した。

全文はこちらから「植物の力が、そのまま溶け込む。



6. 精油とその作り手 by Thevisionwalker

Saturday, March 7, 2020

7. 植物の髄を知りたい




VW:万里さんはこういう精油を使って何かを作ろうとしているの?

万里:作りたいとはあまり思っていないね。作りたいとは思わない。
もし何かしたいと思うなら、やっぱり精油の中に精霊を感じたいのね。
そして、精油の中に在る いっこいっこの植物の「髄」が知りたいの。

VW:何かを作るっていうよりは、自分が体験したいっていう想いでやっているの?

万里:うん、そう。まさにそれ、体験したい。
精油を使って何かを作るのが好きな人、それがとても楽しい人は
もちろん作っていったらいいと思うし、そういうのを使って
(入り込んでいく)きっかけになる人は、いっぱいいると思う。

でも、その前にひとつひとつの髄を知っていくっていうのは、すごく大事だと思うの。
ひとつひとつの植物が持っている… わたし達人間が一人一人違うように、性格?性質? 
あと発信、発露しているものと言うのかな… それって違うと思うの。

それが効能っていう形になって現れたりする。
表面上には効能とか香りの違いという風に現れるけど、
わたしはメッセージのようなものでもあると思う。
発信。キャラクター。

そのひとつひとつが素晴らしくて、わたしはいっこも漏らさず、
そのひとつひとつのキャラクターを知りたいの。
ただそれだけなの。

現実的には、その植物の生態やら薬効やらを学んだり、
歴史の方面からは、その植物が古代、どのようにして人間と関わってきたかを紐解いたり。
その上で、知識を一度まっさらにして、自分の感覚だけを頼りに、
植物と向き合って「対話」をし、その霊的なバイブレーションを感じてみたり。

そんな多角的な面から、一つの植物のすべてを、知り抜きたい。
ひとつの植物には、大いなる宇宙が秘められていると予感するから…
すごい事じゃない? ワクワクしない??

この地球にこんなきれいなグリーンがいっぱいあって、生きてて、
みんながひとつひとつ生きてて…
素晴らしいじゃない。
わたし達もそうだけど、ひとつひとつが生きてて、奏でているよね。
わたしは植物にそれを感じたい欲求が強く生まれてきたのかもしれない。
すっごく知りたいの。

VW:それは子供の頃からそういう感じはあったの?

万里:ここまでではなかったけどね。
田舎育ちだから、グリーンのある所に一人でふらふらいつも行って、感じて。
でも、ここまでの細かい欲求ではないよね、小さい頃は。
植物のひとつひとつを知りたいというのではなく、
ただ緑の中にいて、幸せ、至福っていう… ごく単純な心地よさ、ね。

でも、今思うと、あれは、植物と「会話」しながら、
言葉なき「契約」をしていたんじゃないかと思うことがある。

「植物担当」という焼き印?のようなものを、わたしの身体や心、霊的なものすべてに
押されたような…
緑の中に包まれながら、細胞のすみずみまで、染み込まされたっていうか。
大人になった今、森に出かけたりする時に、
ふうっとそんなことを確認するような気持になることが、ある。

でもとにかく今は知りたいの。
ひとつひとつが知りたいの。
そのあとどうなるかはわからない。そしてどうしたいかって事もわからない。
いつかは、精油たちをブレンドしていろんな組み合わせで、カルテットとか、オーケストラとか、
したくなるかもしれないけど、今はそこまでは別に考えていないし。
ただひとつひとつを知って… この現実的な知識としても知りたいし、
霊的なメッセージというか、一つ一つのキャラクターの霊的なものも感じたいの。
一人一人を漏らさず、漏らさずに知りたい。

VW:そのためにはなにがなんでもやる。

万里:何でもやる。
それはもう、外せない。
それがメディカルハーブであったり、精油であったり… 

それで人が治ったら、それはそういうことだっていう感じ。
「人を治したい」とも思っていないし、いま。
もっと深い所ですべてを信頼しているから。

子供が小さいときは治したい… そう思っていたけれど、今はそこも無くって、
治ったなら治ったんだっていう現実を観ている。
そういうハーブの霊的な力をわたしは観ているだけ。
ただそういう力を観せてもらって、うれしいっていうのかな。
うれしいっていうか、素晴らしいって思いたい。

そんな心境、境地?かな。



7. 植物の髄を知りたい by Thevisionwalker